
今回おすすめするのは、スペインのNetflixオリジナル映画「TWO」です。
いきなり腹部を結合された男女が出てきて、なぜそんなことになっているのか、一体誰の仕業なのか、といった謎を孕んだ物語です。登場人物も限られ、舞台もほとんど部屋の中といったシチュエーションスリラーです。
今回は、かなりネタバレを含んでいますので、映画を観られてから読んでいただくことを推奨いたします。
あらすじ
見知らぬ男女が、全裸で腹部を結合された状態で目が覚めます。
「SAW(ソウ)」などにみられる、いわゆるシチュエーションスリラーで、舞台もほとんど部屋の中で、物語はこの2人を中心に進んでいきます。
いつものように、エンドクレジットを飛ばそうとしてきますが、エンドクレジットも最後まで見ていただくことをおすすめします。
よく映画の評論などで語られるのが、監督が映画で伝えたかったことは何なのかですが、監督はもちろん自分の思いがあって撮っているのでしょうが、それを観る人に押し付けてしまおうなどとは一切思っていないと思います。観る人が100人いれば、100人がそれぞれ自分の感性で映画を観てそれぞれ違う何かを感じると思います。なので、映画で何を伝えたかったのかなどと、烏滸がましいことは書いたりしません。
ムカデ人間
体の一部が結合されているというと、有名なのは「ムカデ人間」です。2010年に公開されたトム・シックス監督のオランダ映画です。
すでに3作作られています。最初、見た時はなんという映画なんだと思ったことを覚えています。
2は、グロテスクさを和らげるためかどうかは分かりませんが、わざと白黒に作られていました。その後カラー版のBlu-rayが発売されています。
シャム双生児の分離手術の名医であったハイター博士は、これまで行った分離とは逆の口と肛門を繋げて「ムカデ人間」を作る野望を抱きます。
あまり詳しく想像したくない内容ですね。制作当時は日本での公開予定もなかった映画に、日本人がでているのもなんとも驚きです。
悪霊島
金田一耕助最後の事件の触れ込みで映画にもなった、横溝正史の小説です。
好きな作品のひとつですが、金田一耕助が夢で犯人を見てしまうくだりは、金田一耕助がこの事件を解決するのに苦労しているのが感じられます。
※時系列からいけば「病院坂の首縊りの家」が最後の事件です。「悪霊島」は横溝正史による金田一シリーズの最後の作品になります。
ある捜査で岡山に来ていた金田一耕助は、磯川警部から「あの島には恐ろしい悪霊が取り憑いている…腰と腰がくっついた双子…鵼の鳴く夜は気をつけろ……」というダイイングメッセージを残して亡くなった男のテープを聞かされたます。
ここにもシャム双生児が出てきます。私が初めてシャム双生児なる存在を知ったのはこの小説です。
実際は結合双生児と呼ぶらしいですが、体の一部が結合した状態の双生児のことで、有名な双生児の出生地がシャムであったことからシャム双生児と呼ばれているそうです。
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